ペインセンター Pain Center
痛みは非常に辛く日常生活に大きな影響を与える症状です。慢性痛の有病率は人口の20-30%と言われており、非常に多くの方が悩まされております。そこで岡山大学麻酔科蘇生科では1966年と早期よりペインクリニック外来が開設され、2002年にはペインセンターを設立し、痛み診療の中核を担うべく様々なことに取り組んでおります。特に近年は神経ブロック療法に力を入れており、超音波ガイド下・X線透視下での神経ブロックで安全かつ確実な治療として、痛み診療の幅を拡げております。
われわれは患者様の痛みに対して、麻酔科医として培った知識と技術を患者様と二人三脚で提供することで、痛みを緩和し患者様の幸せに少しでも力となれることを望んでおります。
岡山大学 ペインセンター3つの使命
- 1 痛みの外来診療ペインクリニック
- 2 入院患者の痛み対応ペインサービス
- 3 痛み診療の未来を変えるペインリサーチ
1 痛みの外来診療ペインクリニック
当ペインセンターではペインクリニック外来として月・水・金曜日の週3日間の外来診療を行っています。
主な対象疾患
脊椎領域疾患(腰部脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニア・頚椎症性神経根症など)、関節疾患(肩関節周囲炎・変形性膝関節症など)、頭部・顔面痛(三叉神経痛・非定型顔面痛など)、帯状疱疹関連痛・帯状疱疹後神経痛、手術後遷延痛、がん性疼痛、複合性局所疼痛症候群など
診断はもちろんですが、痛みの病態に合わせた最適な治療を提供致します。適応があれば積極的に神経ブロック治療を行い質の高い痛み治療を心がけております。内服薬や神経ブロック治療に抵抗性の難治性の痛みに対しては、高度な低侵襲治療として、高周波熱凝固治療・高周波パルス治療・ガッセル神経節ブロック治療・脊髄刺激治療なども提供し、癌性の痛みに対しても、内服治療に抵抗性の場合に神経根高周波熱凝固治療・腹腔神経叢ブロック・くも膜下フェノール治療などを提供しております。
2 入院患者の痛み対応ペインサービス
当ペインセンターで入院患者の難しい痛みにもペインサービスで対応しております。手術後の痛みや原疾患に伴う痛みなどの中で通常の鎮痛薬では鎮痛が困難な患者様に病棟で対応しております。強オピオイドの内服やPCA(Patient Controlled Analgesia)導入、神経ブロック治療などにより急性に生じた痛みに対応致します。
3 痛み診療の未来を変えるペインリサーチ
当ペインセンターでは学会報告・臨床研究を積極的に行っています。痛み領域についてはまだまだ未知なことが多くエビデンスも十分ではありません。痛み診療の発展にはペインリサーチが不可欠です。積み重ねた症例から得られた知見を発信して、次なる診療・治療に活かしていく体制を作っております。